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論文のお作法

本ページはインダストリアルアート学科の学生(特に馬場研究室)を対象とした論文のお作法に関するページです. デザイン系から急に論文を書くと前提となる知識を共有するのが時間がかかるので,初めて論文を書く人 もしくは,忘備録として本ページを活用してください.

なお、卒業論文または修士論文を書こうとしている人は合わせて学位論文を書くもチェックしてください。

タイトルの付け方

論文タイトルは記述した論文を一言で言い表すものにします.研究の一部分やぼやっとしたタイトルではなく,具体的に 何をやっているのかタイトルを読んだだけでも伝わるようにしましょう.

著者名や所属等の表記

著者名には自分だけでなく,指導教員の氏名も慣例として原則入れます.ただし指導教員が全く研究に貢献していない,もしくは研究室での研究内容と まったくもって無関係のものを学会で発表する場合は単著でも構いません。論文を記述する際、改めて指導教員やあなたの周辺の友人等がこの論文にたいしてどの程度貢献したかを客観的(研究室の機材や研究費を利用したかどうか、教員は適切な指導をしてきたか、友人が具体的に論文添削や研究骨子の議論に参加していたか等)に見直し、共著に入れるかどうかを判断しましょう。

共著の順番

卒論や修論では自分の氏名のみですが,一般的には学会では自分だけで発表する(単著)ことはあまりありません.フリーランスの研究者や心底教員と折が合わない学生等の場合に限定されます.逆を言うと、例えば大学所属で研究発表をする予定だけど、指導教員名がなかったりする場合、傍からみると「教員となにかったのかしら」と余計な心配を周りにかけるケースもあるということです。

共著で論文を執筆する際,誰を最初に書くか,最後に書くかについてもお作法があります.最初の著者のことをFirst Author(第一著者)と呼び,論文に最も貢献した人となります.主たる成果はこの第一著者がなしたことを意味します.学会で学生発表賞等を授与する際,学生が連名で発表していても,第一著者が表彰されたりします.なお指導教員は一番最後にしておきます.研究室以外と連携して行い,教員が複数いる場合は所属指導教員に名前の順番をどのようにすべきか確認をしてください.

概要とは

ほとんどの論文では最初に summaryやabstractといった論文の概要を記述します.例えば,Aという問題に対してBという解決方法を試して見た結果,実験からこのようなことがわかった.といった研究全体の流れを説明します.例えば実験をした場合は,概要に「〜の結果を述べる」と記述するのではなく,「実験の結果,〜が〜であることが示された」までを概要で述べます.つまり,概要とは,論文全体を短い文章で言い換えたものになります.ですので,論文全体が記述できていないと概要は記述することができません.この原則に注意してください.

よくある失敗した概要の書き方として,研究論文全体が完成していない段階で論文概要を描いてしまったため,内容がふわっとしてしまうことがあります.この他、研究背景の話をしているだけの、概要をintroductionと間違えている事例もよくあります。

文章の書き方

図・表

参考文献

参考文献の書式についてはそれぞれの学会がだすフォーマットに必ず従ってください.例えば下記の様にします.

が基本的なフォーマットです. TeXを利用していれば気にすることはないでしょう。

引用の仕方

参考文献に記載する文献は必ず論文中で引用しなければなりません。引用の仕方にはいろいろありますが、一般的には次のような引用の仕方が多いです。